兵庫県医師連盟委員長挨拶
 
 2023年を迎えましたが、新型コロナウイルス感染症の第8波は依然としてまん延し、今年は、その上インフルエンザの流行もあり、委員の先生方には発熱外来、ワクチン接種、重症者の入院加療等大変お忙しい日々を送られているとお察しします。1月17日には阪神・淡路大震災が発生して28年となり、各地で追悼行事が行われ、多くの人がそれぞれの思いを込めて祈りを捧げました。本年が災害や事故のない穏やかな年になることを祈念します。
 さて、4月には統一地方選挙(3月31日公示、4月9日投票)があります。兵庫県医師連盟は、各地区の医師連盟の推薦議員を推薦させていただきます。また、昨年の参議院議員選挙で自見はなこ氏を応援していただいた議員の先生方の支援を宜しくお願いします。
 1月23日に開会する通常国会において「全世代対応型の持続可能な社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案(仮称)」が提出されます。この法案にはかかりつけ医機能が発揮される制度整備が含まれています。かかりつけ医機能は、現在省令で定義されている「身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関する相談等を行う機能」が法文に明記される予定です。複数のかかりつけ医を持つ国民や県民も多く、かかりつけ医機能は単純に定められるものではありません。かかりつけ医を固定するような法改正は、国民も県民も望んでいません。かかりつけ医機能は地域や診療科によって異なることから、定義以外のかかりつけ医機能の要件まで法文で一律に定めるのではなく、  必要な機能を地域ごとに考えていくべきです。かかりつけ医を選ぶのはあくまでも患者の選択であり、義務ではないこと、さらに我が国の医療の特色であるフリーアクセスを守り、必要な時に迅速に必要な医療を受けられる原則は変わらないことを前提とすべきです。
 国民皆保険制度を堅持し、県民に安心安全な医療を提供できるように日本の医療を守っていきましょう。

令和5年1月

兵庫県医師連盟      
委員長 八田 昌樹