今年の夏も厳しい暑さになりそうです。春には、衆議院の3補欠選挙(東京15区、島根1区、長崎3区)が行われました。自民党は、東京15区、長崎3区では候補者を立てることができず、不戦敗を余儀なくされており、唯一の与野党対決となった島根1区でも惨敗しました。島根1区は、細田前衆議院議長の死去に伴うもので、竹下元首相をはじめとする名だたる自民党幹部を生み出してきた「保守王国」島根で自民党が議席を落とすのは1996年の小選挙区制導入以降初めてです。やはり、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件や旧統一教会問題が尾を引いているものと思われます。
令和6年1月30日に日本医師連盟執行委員会が開催されました。令和7年7月執行予定の次期参議院選挙比例代表選挙における組織を代表する推薦候補者は、2名の応募があり、最終的に釜萢敏(かまやち さとし)氏(群馬県医師連盟)を組織内候補として推薦することが決定しました。
日本医師連盟の組織内候補者の選考にあたっての判断基準としては、
① 社会保障政策を議論していく上では、社会保障環境をバックグラウンドにもつ議員の中でトップの票で、また、どれだけの票が取れるかが極めて重要であること。
② 医師会、医師連盟の政策や意見を十分に理解し、これを自身の活動に反映いただけること。
③ 医師会活動や医療関係団体の内容を理解していること。
④ 地域医療に取り組み、その課題に向き合っていること。
⑤ 調整能力も重要であり、議員になった暁には政策を確実に実現するため、関係各所に丁寧な説明ができることも重要であることから、幅広い人脈を持っている方、等々です。
釜萢敏氏は、これらの条件を満たし、組織内候補として相応しい方です。
今後について釜萢敏氏は、「日本の優れた医療や介護の体制を、できるだけ長く続けるために全力で取り組んでいきたい。」と決意を語っておられます。
改善を優先すべき課題として
1. 診療報酬、介護報酬などは公定価格であり、人手不足が加速する中で、現実の現場の困難を実際に改善できる水準にあるかどうか、制度の持続可能性を担保できる水準にあるかどうか常に検証し、適正に改定すること。
2. 人口の減少は地域差が大きい中で、医師をはじめ医療従事者の養成数を適正に調整すること。
また、直近の課題として、必要薬剤の不足の改善、医療機関が医療措置協定を締結しやすくなる環境整備を挙げています。
これらの課題を改善に結びつけるには、国と日本医師会との相互理解と信頼が是非必要であり、そのために全力を傾注すると表明されました。
兵庫県医師連盟は、釜萢敏氏を医師連盟組織内候補として全面的に応援していくつもりですので何卒よろしくお願い申し上げます。
令和6年5月
兵庫県医師連盟
委員長 八田 昌樹
委員長 八田 昌樹