「ご推薦のお願い」を欲しがる国会議員への諫言

2022/06/01

「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)、「身を切る改革」、「全世代型社会保障改革」、国家安全保障、医師連盟HPで発信された主張で見かけるワードである。コロナ禍に於いて連盟推薦議員は具体的に何をしてくれたか?7月の参議院選挙を控え各党立候補者の選挙活動が動き始めた。当連盟へも支持団体から推薦依頼が届き、サポーター名簿やLINE登録者のお願い連絡が来る。医師連盟としても国政へ医療従事者の意見を通すため連盟会員に推薦議員への協力依頼や献金がなされる。今一度、推薦議員へ選挙前だから伝えたい。選挙活動に夢中(票が欲しい、資金が欲しい!)になるならよくこの文章を読んでいただきたい。

『信じたものを正しいとするのは宗教の世界である。
また、単にしたいからするのは子供の世界である。
欲しいものにはすぐに手を出し、嫌なこと面倒なことはしたがらず、
自分の責任を深刻には考えない。
そういう医者は「小児化症候群」という病気に罹っている。
「子供が医者をしては困る」というわけです。』

この文章は本年4月に他界された、とある医学教育者の残した教えである。彼は現役時代から教え子たちに将来の医政へ警鐘を鳴らし続けた。この文章を読んで大きな衝撃を受けたか?子供が医者をしては困ります。ましてや政治をしては困ります。令和の時代、医学会にはこの文章を読んで治療の適応を真剣に考えようとする医師が少数ながら存在する。政治と医療の在り方と政治家自身の振る舞いを今一度見直して立候補していただきたい。

(尼崎市 J)