上医は国を治す、下医は??

2020/09/09

 兵庫県医師連盟委員長、松本卓先生のご挨拶で「上医は国を治す」という中国の古い教えをお話しておられた。無学な私はいつも先輩方の引用される言葉に助けられ、導かれる。連盟活動や医療政策の勉強など「面倒くさい」「私には関係ない」「仕事の妨げ」「時間の無駄」とお考えの医師は少なくない。今年5月コロナ禍の中、私は50歳になった。平成9年に医師免許を取得し24年が経過した。ほぼ人生の半分である。2007年に循環器専門病院勤務からいきなり開業医となった私。2020年までの13年間で「医学部教育では教えてくれない医療政策」を尼崎市医師会医政委員会や兵庫県医政研究委員会で教えていただいた。専門医学の知識習得で満足している医師は多い。私も以前はそうであった。開業医にとって「医療政策」がどれほど大切なものか、を知ってからは日々の医療活動・医業経営が安定し、特にこのコロナ禍では患者さんや従業員へ安心を届けることができた。8月から尼崎市医師会で新規開業医を中心に新しい医政委員会が始まった。2年間かけて何人の医師が医政の大切さに気付き10年後、この「意見の広場」へ投稿してくれるだろうか?医師連盟と医師会は「コインの裏表」と表現される。月1回の委員会で新規開業医に、つまらない、時間の無駄、と感じさせない様に医政を伝え、後進が育ってくれればと考えながら、この原稿を書きつつ、ZOOM会議で理事会へ参加している。

(尼崎市 J.N.)