新しい介護認定制度の目的は?

2009/04/14

 4月の介護報酬改定では僅かであるが初の3%プラス改定となり、国が介護従事者への処遇改善に向けて少しでも前向きに取り組 む姿勢の表れであろうと一応は評価する。ただ、新しい介護認定制度に対しては大いなる疑問を感じる。厚労省は認定調査や認定審査の簡素化、省力化を謳っているが新方式では利用者の状態像よりも一次判定ロジックでのコンピューター算出による「基準時間」が重要視されるために、利用者の真の要介護状況と認定結果との間に大きな乖離を生じ、現行制度に比して軽度に介護認定されてしまう事例が多数発生してしまう。結局のところ新しい介護認定制度の目的とは利用者を現行より軽度に認定することにより介護給付費を抑制することであり、新たな介護難民を生じることにならないかを危惧する。

[2009.04.14]
西宮市 K氏