特区は要らない

2018/07/02

 加計学園の獣医学部、成田の医学部新設いずれも国家戦略特区で決定された。国家戦略特区は、首相官邸のホームページに「世界で一番ビジネスをしやすい環境を作る事を目的に地域や分野を限定し大胆な規制・制度の緩和や税制面の優遇を行う規制改革制度」だと書かれている。獣医学部や医学部の新設のどこがこれにあたるのだろうか。そもそも、この国には国家戦略なるものは何にも無い。外交はアメリカ追従で、朝鮮半島の今後とどう向き合うのか何の戦略もない。原発無き後のエネルギー政策も定まらない。馬鹿な経済学者の口車に乗って構造改革特区を始めたのが小泉内閣だが特区から全国区になったものは何もない。つまり失敗だった。そもそも、現行の法律や制度に問題があれば立法府である国会で検討するのが筋ではないか。議員でもなく何の権限もないエコノミストなどの口車に乗って、規制を緩めれば、それによって利益を得られるグループが暗躍する。特区が未来を開くなどの幻想はいい加減にしたらどうか。

明石市H.H.