小児医療のこれからを考える
2026/07/30
小児科の受診数が減っている。外来受診が減り、それに伴って入院も激減している。小児科医は、顔を合わせるたびに患者が減ったと言いあっては、ため息をついている。
兵庫県では、乳幼児の流入が多い明石市を除いて、出生数がコロナ以前の65%まで落ち込んでおり、コロナ流行による感染防御意識の向上に伴って感染症の患者は風邪を含めて大幅に減っている。入院に関していえば、小児の入院の主流を占めていた肺炎を外来で診ることが多くなり、入院数の減少につながっている。病院によっては小児病棟に成人患者を受け入れて病床稼働率を確保しているところもある。
一方で、発達障害、不登校、小児神経症、アレルギー疾患、肥満症など、じっくりと時間をかけて外来で対応する疾患が増えており、これらに割く時間の割合が増加している。これはそのまま小児科の減収につながっている。
小児の疾病構造、診療の質が変化したことを受けて、診療報酬の体系を見直し、予防医学や慢性疾患のケアを中心としたものに変えていく必要がある。少子化を受けて、保護者の子育て支援も重要な分野となってくる。
全国の小児科医会の中でもそうした論調は見られており、ここ数年のうちに医療界の総意として小児の診療報酬体系の見直しをしていかないと、日本の小児科診療は崩壊していくことになる。会員諸兄には喫緊の課題としてこれをとらえていただきたい。
(神戸市 K.H)





